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眼内コンタクトレンズで老眼は矯正できる?仕組みと選択肢を解説

一般的な眼内コンタクトレンズ(ICL)は近視・遠視・乱視を矯正する方法で、老眼そのものを矯正するものではありません。老眼への対応には、遠近両用タイプのレンズやモノビジョン、老眼鏡などの選択肢があります。どの方法が合うかは、目の状態や希望をもとに適応検査と医師の判断で決まります。

この記事では、次の3点を整理します。

  • 一般的なICLと老眼の関係
  • 老眼に対応する方法の種類と違い
  • 老眼用レンズの注意点と確認しておきたいこと

眼内コンタクトレンズで老眼は矯正できる?仕組みと選択肢を解説

眼内コンタクトレンズ(ICL)と老眼の基礎知識

眼内コンタクトレンズ(ICL)と老眼は、それぞれ性質の異なるものです。ICLは近視・遠視・乱視といった屈折異常を矯正するための方法で、老眼は加齢によって手元が見えにくくなる状態を指します。両者の違いを整理して理解しておくことで、治療に関する疑問を解消しやすくなります。以下にそれぞれの定義と特徴を解説します。

眼内コンタクトレンズ(ICL)とは何を矯正するものか

眼内コンタクトレンズ(ICL)は、有水晶体眼内レンズとも呼ばれ、目の中にレンズを挿入して近視・遠視・乱視といった屈折異常を矯正する方法です。角膜を削るのではなくレンズを挿入する仕組みであり、視力の質を維持しやすい特徴があります。

ICLは自由診療(保険適用外)にあたり、費用は全額自己負担となります。適応の可否や具体的な費用については、各医療機関への確認が必要です。

老眼(老視)とはどんな状態か

老眼(老視)は、加齢によって目の中の水晶体の弾力が低下し、近くにピントを合わせる力(調節力)が弱くなって手元が見えにくくなる状態です。

新聞やスマートフォンの文字が読みづらくなる、近くから遠くへ視線を移したときにピントが合いにくいといった変化が、代表的なサインです。老眼は病気ではなく、年齢を重ねれば誰にでも起こる自然な変化とされています。

一般的なICLは老眼そのものを矯正しない

一般的なICLは、老眼そのものを矯正するものではない点に留意が必要です。ICLは決まった度数で近視・遠視・乱視を補うレンズであり、近くへピントを合わせ直す調節力を取り戻す仕組みではないためです。近視でICLに関心がある方が「ついでに老眼も」と期待するケースは少なくありませんが、まずはこの前提を正しく把握しておくことが重要です。

一般的なICLは近視・乱視などの矯正用

一般的なICLは、固定された度数で屈折異常を矯正するレンズです。遠くにピントが合うように度数を設定するのが基本で、加齢で弱くなった近くへの調節力を補うものではありません。

そのため、「ICLによって老眼が改善する」という認識は正確ではありません。あくまで近視・遠視・乱視を矯正するための方法であり、老眼への対応は別の方法を検討する必要があると整理しておくとよいでしょう。

ICLで老眼が早まる・進むわけではない

ICLは近視などの矯正に用いるもので、老眼の進行と直接の関係はないとされています。ICLを入れたことが原因で老眼が早まる、というわけではありません。

ただし、見え方の変化として意識しやすくなる場合はあります。近視の方は、もともと手元にピントが合いやすい傾向があります。ICLや手術で遠くがはっきり見えるようになると、これまで気づきにくかった手元の見えにくさ(老眼)を相対的に感じやすくなることがあります。これは老眼が進んだのではなく、見え方のバランスが変わったことによる自覚の変化ととらえられます。

老眼に対応する方法の種類と違い

老眼への対応は、一つの方法に限られるわけではありません。遠近両用タイプの眼内コンタクトレンズ、モノビジョン、老眼鏡、白内障手術時の多焦点眼内レンズなど、複数の選択肢があります。それぞれ仕組みや向き・不向きが異なるため、年齢や目の状態、生活スタイル、費用をふまえて比較して考えることが大切です。ここでは代表的な方法を客観的に整理します。

1. 遠近両用(老眼用)の眼内コンタクトレンズ

遠近両用タイプの眼内コンタクトレンズは、焦点深度を広げる仕組み(EDOF)や複数の焦点をもつ構造によって、遠くと近くの両方を見やすくすることを目指すレンズです。

このタイプも自由診療にあたり、費用は自己負担となります。後述するように見え方の質や国内での承認状況に留意が必要な点があるため、検討する際は医師から十分な説明を受けたうえで判断することがすすめられます。

2. モノビジョンという方法

モノビジョンは、片方の目を主に遠く用、もう片方を近く用に矯正し、脳が両目の情報を統合することで遠くと近くを見やすくする方法です。

見え方に慣れるまで時間がかかる場合があり、合う・合わないの個人差があるとされています。適しているかどうかは、目の状態や希望をふまえて医師と相談することになります。

3. 老眼鏡・多焦点眼内レンズという選択肢

手術によらず、老眼鏡で手元を補う方法もあります。手軽に始められ、状況に応じて使い分けやすい点が特徴です。

また、白内障がある場合には、白内障手術の際に多焦点眼内レンズを選ぶことで、老眼を含めた見え方を調整する選択肢もあります。年齢や目の状態によって適した方法は異なります。

老眼鏡やモノビジョン、白内障手術時の多焦点眼内レンズなど複数の選択肢が存在し、年齢や目の状態、ライフスタイル、費用などによって適した方法は異なります。単一の方法のみで判断せず、それぞれの特徴を比較検討することが推奨されます。


老眼用の眼内コンタクトレンズの注意点

老眼用の眼内コンタクトレンズを検討する場合は、期待できる面だけでなく、デメリットや費用、国内での承認状況もあわせて確認しておくことが大切です。新しい選択肢であるぶん、見え方の質や承認の状況が一般的なICLと異なる点があるためです。ここでは、判断の前に押さえておきたい注意点を公平に整理します。

デメリットと費用(自由診療)

遠近両用タイプは、遠くと近くの両方を見やすくすることを目指す一方で、一般的な単焦点のICLと比較して、見え方のコントラストや鮮明度が異なる場合があります。また、夜間にハロー・グレア(光がにじんで見える、まぶしく感じる現象)を感じやすいことがあるとされています。

また、比較的新しい治療選択肢である点についても、事前に理解しておく必要があります。

費用については、自由診療のため高額になり、全額自己負担となります。金額は医療機関によって異なるため、具体的な費用は受診先で確認してください。

国内での承認状況に留意する

老眼に対応する眼内コンタクトレンズには、国内で薬事承認されているもの、承認の範囲が限られているもの、国内では未承認のものがあり、その状況は変わり得ます。

検討する際は、使用するレンズの承認状況やリスクについて医師から十分な説明を受け、内容に納得したうえで判断することが大切です。承認の状況は流動的なため、最新の承認状況については、受診先の医療機関で確認することが求められます。

よくある質問(FAQ)

Q. 一般的なICLを受ければ老眼鏡は不要になりますか?

一般的なICLは近視・遠視・乱視の矯正用であり、老眼そのものを矯正するものではありません。そのため、加齢に伴い老眼の症状が現れた場合には、手元を見るための老眼鏡が必要になる場合があります。老眼への対応については、別途適切な方法を検討する必要があります。

Q. 老眼用の眼内コンタクトレンズは誰でも受けられますか?

目の状態や年齢、使用するレンズの承認状況によって適応基準は異なり、すべての人が受けられるわけではありません。適応の可否は、詳細な適応検査の結果と医師の医学的判断によって決定されます。まずは専門 of 医療機関を受診し、医師の診察を受けることが推奨されます。

Q. 老眼への対応はどう選べばよいですか?

目の状態やライフスタイル、ご希望、費用などによって適した方法は異なります。遠近両用レンズ、モノビジョン、老眼鏡、白内障手術時の多焦点眼内レンズなど複数の選択肢が存在するため、それぞれのメリット・デメリットについて医師と相談の上、ご自身のライフスタイルに合った方法を選択することが大切です。

まとめ|老眼への対応は選択肢を比較して相談を

一般的なICLは近視・遠視・乱視を矯正するための方法であり、老眼そのものを矯正するものではありません。老眼への対応には、遠近両用レンズ、モノビジョン、老眼鏡、白内障手術時の多焦点眼内レンズなど、複数の選択肢があります。

老眼用のレンズを選択する場合には、見え方の質やハロー・グレアの発生リスク、費用面(自由診療による自己負担)、国内での薬事承認状況といった注意点を事前に把握しておくことが重要です。最終的な適応および治療プランの選択は、適応検査の結果に基づき、医師との相談によって決定されます。

まずは各選択肢の特徴を比較し、気になる点について医療機関で相談することが、ご自身に適した治療法を選択するための重要な判断材料となります。

参考文献

日本白内障屈折矯正手術学会(JSCRS) 有水晶体眼内レンズ情報「ICLを考えている方へ」

日本眼科学会 屈折矯正手術のガイドライン(第7版)

日本眼科学会 多焦点眼内レンズに係る選定療養の運用について

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